「いつかはTIME」と言われ、全世界のサイクリスト憧れのブランド
フランスのTIME社のエンデュランスフレーム「Fluidity」を購入しました。(ヤフオクで)
走行1000㎞とのことですが、新品とみまがうほどの美品です。
ここでタイムのロードバイクがなぜそこまでサイクリストから特別視されているのか、
以下のビデオをごらんください。
まるで「紅の豚」の家庭内手工業みたいな方法で作られています。
このビデオの感じだと一日にせいぜい10数本しか作れなさそうですが・・・
70人の従業員が年間4000本もフレームを作っているよ!(ドヤア!)
言い方がちがうだけでやっぱり一日10数本ですね。笑
通常の他の自転車メーカーのカーボンフレームは張り子の虎の張り子細工みたいに、
シート状のカーボンに樹脂をしみこませたものをバラバラにカットし、型に貼ったり巻いたりして積層し作られます。
それに対してTIMEはほんとうに最初は繊維から糸を作り、その糸を使って筒状に編んでいっています。他のメーカーのフレームは織物をカットしてつなぎ合わせて作る着物だとすると、TIMEのフレームはセーターのような編み物だということですね。
フランスのマダムがロウで作った型に筒状に編まれたカーボンを靴下をはかせるみたいにかぶせていっています。この作り方だとできるだけ繊維をカットせずに長い状態で使えるのでたしかに強度や弾力性という意味で優れてそうですね。どう考えても生産性は良くなさそうですが。
さっきの白黒のビデオは「家庭内手工業」をアピールするためわざとレトロに作られていたようです。こっちはコンピュータとか使ってるのでちょっとはマシそうですね。
・・・
やっぱり生産効率わるそうです・・・手間がかかりすぎていて笑えてきます。
ほんの少しの性能向上のため、とんでもない手間がかかっています。
タイムがなぜ値段が高いのか納得です。
巨大な箱で届きました。金曜の夜21:00に落札したのですが、
土曜に発送していただき、日曜には着弾しました。
丁寧に梱包されて届きました。
シートポストはISPタイプで、切るともう2度と元には戻せないハードコアなタイプです。
タイムに乗るほどの漢なら、もうポジション固まってますよね?という意思を感じます。
(サドル側にクランプがあり、3~4センチなら上に伸ばせます)
fruidityのシートポスト内径は一般的に流通しているシートポスト径の31.6㎜で、実は普通のシートポストを短く切れば使用できます。たぶん普通のインテグラルでないフレームと同じ長さまでカットしてISP版でない通常版にしてしまって乗るのもやればできそうです。
ダウンチューブに「TIME」のロゴが無く、不評だった事体のカラーなので安いのかな?
私はこのデザイン好きですが。
2019年式で、フランス生産とのことでしたが、フロントフォークの内側に「Made in EUROPE」とわざわざ「ヨーロッパ」を強調しているところを見ると、スロバキア工場製かもしれませんね。旧チェコスロバキア時代のCz75という拳銃なんかのイメージから、高品質な工業製品を作っている国なイメージがあります。
なんとなくフランス人よりも仕事はきっちりしそうなイメージがありますし。
BBは悪名高きBB30です。KCNCのシマノへのアダプタが付属していましたので、まずはそれで組んでみます。チェーンステーとシートステーの差し込み式の結合部分があえて目立つようなっていますね。ラグ組時代の雰囲気が残っておりカッコいいです。
複雑な形状です。
写真ではこのぐらいしか見えませんが、トップチューブやダウンチューブ、シートチューブ内部にもバリやシワのようなものは無く、きれいに成形されています。
シワっぽいですが、表面の段差が裏にも出ているだけで、
出品者の方がヘッドセット調整用のシャフトを入れ忘れて届きました。送ってもらうよう連絡しましたが、すぐに作業がしたかったので3㎜ドリルの反対側をスジボリカーバイト用のホルダとピンバイス持ち手でつかんだ即席工具を作り作業します。
スジボリカーバイト用のホルダは深くくわえることができますので作業しやすいですが、
ピンバイスのほうは長く出てしまいますのでピンバイスを持って回すと多分折れます。
細い部分を持ち力を加えるようにして回します。
無事取り外すことが出来ました。無意味に高さがありますねー海外のTIMEユーザーの間ではこいつをこ〇せ!っていう声がけっこう上がっています。薄いのに変えたいですねー。
コラムの構造的には普通のプレッシャーアンカー+ヘッドキャップも使えそうではあるので、ステムベタ付けもやろうと思えばやれそうではありますが、偽物フレームと周りに思われるリスクあり。
フォークコラムはもろ編み物!構造的にコラムスペーサー不要なので、あえてこれが見えるように組むのもおしゃれかもしれません 笑い。
KorsaやBomaは同じ径のパイプになっていましたが、
このフォークは必要な場所以外は細くなるようにくびれて成形されています。
フロントフォークエンドまでカーボン製です。
コラムスペーサーはカーボン製ですが、真ん中にOリングが入っています。
いちいち手間がかかっていますねー
作業に伴って傷がついたりしないよう、養生しておきます。
その前にフレーム単体でで重量を計ったら1.04gでした。リアブレーキアウターやディレイラー台座、エンド金具を外せば1kgは切りそうです。フォークは340gでした。
インテグラルなのでシートポストが無いのでその分も考えると、完成車状態では7㎏ジャストぐらいでしょうか。
ボトムブラケットはKCNCのものを出品者の方が入れておいてくれましたので、まずはありがたく使わせていただきます。色が好みではないのでいずれTOKEN
のNinjaに交換しようと思います。
狭いアパートで組み立てていますので部屋の中がぐちゃぐちゃです。
前後ホイールとクランクが付くとぐっと自転車っぽくなってまいりました。
カーボンパーツの滑り止めにはTacxのペーストを使います。
透明な赤色で、ジャリ感は少なめというか粒が小さめのタイプです。
一か所に使うのはこの程度なので、たぶん一生分以上あります。
サドルの固定パーツはどろどろのカーボン樹脂を高温高圧で押し固めたタイプのカーボンです。
ブレーキパッドにホイールの樹脂が削れて付着し、熱?で溶けて固まっていましたので、
プラモ用の金属の棒ヤスリでヤスって取っておきます。
この夏岐阜に戻っている間に山間部を走ることが多かったのでブレーキをよく使っていたようです。パッドを変更してリム攻撃性の低いものにしないとリムがダメになるかもしれません。
フォークの前後長さがあり、ナットが中に入っていかないタイプですので長いナットが必要です。手持ちにちょうどいい長さが無く(たぶんBomaに使った)ので、鮫洲のセオサイクルまで調達に行きます。1㎞ぐらいなので徒歩15分で行けますので助かります。
32㎜のやつを分けてもらってきました。
ハンドルを切っても突っ張らないギリギリの長さにアウターワイヤー長を調整します。
リアがフルアウターなのでリアブレーキのアウター長の調整は楽ですね。
部屋の中がカオス状態になっています。後でモザイク欠けておきます。笑
コラムからハンドルを抜くときの事を考えていませんでした。コラムカットすれば大丈夫だと思いますが・・・この状態でハンドルを外すにはインナーを切ったりブレーキを外す必要があるかもしれません。
→考えたらクイックセットを緩めてフォークを下げれば前ブレーキを外すだけでOKでした。一安心! 笑
インナーワイヤーはリアブレーキ、リアディレーラーのみ新品に交換。
セコイですが、元々のリア用のワイヤーをフロント用に使いまわします。
ニッセンケーブルを使い始めてからはこのローテ方法で切れたことはありません。
一旦仮組み完了。
重量を計ってみたところ、ペダル、ケージ、サイコン抜きでジャスト7.0㎏!
⇒ペダルはついてました。ということはなんとカタログ重量6.68kg!
もうちょっとで夢の6㎏台ですが、ホイール、サドル、ハンドルもカーボン(中華)のそこそこ軽いやつなので、これ以上軽くするにはコンポを変えるしかありませんねー
安く軽量化するためにはチューブをポリウレタンのやつにするぐらいでしょうか。
けどリムブレーキで使うのは危険でしょうね。
まあペダル、バーテープ、ケージ、ボトル、ツール缶、前後ライト、ベル、サイコン、
・・どんどん重さが加わっていき、実走状態では8kg後半まで行きそうですが。
バーテープ巻きとフレーム保護の処置は試走後に行います。
KUOTA KORSAをどうするか悩みますね。シートステーが折れて補修しているので売るにも売れません。部屋が広ければローラー台専用にもできますが・・・
ひょっとするとTIMEのほうはしばらく乗ってみて、観賞用にするかもしれません 笑